悲しい目をしたマユゲ犬2.0

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西尾維新「きみとぼくが壊した世界」

読了。抽象的にネタバレしますのでご注意。
きみとぼくが壊した世界 (講談社ノベルス)ISBN:9784061826007
ここまで本文における読者への信用のなさも珍しいと思います。というのも、物語全体がいかにもわざとらしいメタ構造(入れ子)になっているから。しかもそれを最初から最後まで貫くので、結局真相は最後のオチただひとつという大変空しい結果に。言うなれば意図して徹底的に小手先の騙しのみで構成されているので、読者はどういう感想を抱くべきなのか悩むところです。
純粋に騙されたいと思いつつも、読んでいくと作者の意図にイヤでも気づくでしょうから、私としては「きみとぼくシリーズ」(?)における単なる幕間にすぎないのだと解釈しました。あんまり真剣に取り組まず、さらりと読むのがいいのかも(上から目線)。