オリジナル曲「ancient folklore」
少し東洋ちっくに。
デイグラシアの羅針盤 感想・考察
メロンブックスで去年買ったのに時間の都合で今頃クリア。うん、いろいろごめん。
デイグラシア、本当に気持ち良く表と裏がひっくり返り続けるので読んでて圧倒されます
— やがてみずきさんになる (@t_aska) 2016年7月14日
デイグラシアの羅針盤クリア。具体的なネタバレをせず書くと、真っ先に気になるのはどれが正史か、という点だよね。extraの内容を鑑みると3周目がもっとも無矛盾ではあるけど、その場合一周目と二周目の最後はどう解釈したらいいか、というとこ
— やがてみずきさんになる (@t_aska) 2016年7月28日
誤字がちょっと多すぎるとかイベントCG少なすぎるとかまあその辺は目を瞑るとして、そもそも理系じゃないと話が若干わかりづらくて細部が楽しめないかもしれないけど……
— やがてみずきさんになる (@t_aska) 2016年7月28日
デイグラシアの羅針盤、あらゆる事項が極めて論理的且つ緻密に構築されており、ifを用いることで同一事象から全く異なる結末を鮮やかに導き出し、しかも全てが有機的につながっているシナリオ手腕はもはや商業レベルなので、本当にオススメしたい
— やがてみずきさんになる (@t_aska) 2016年7月28日
とんでもない作品に出会ってしまった……と勢いでうっかり向こうで感想書いてしまったのですが、最近の同人ノベルゲー(シナリオ面)としてはぶっちぎり最高峰と言ってもいいくらい良質だったので、是非。個人的には月姫、ひまわり、フリックドロップに連なるくらい感心しました(これがどれくらいの衝撃か今の世代にはわかりづらい気がする……)。
各種同人ショップ他、amazonでも購入できます。(※注意:amazonだと出品者によってプレミア価格だったりするので同人ショップがおすすめ)
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以下ネタバレ上等なので未プレイの人はご注意ください。
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<ここから>
さて本題。上記にもありますが、私が気になったのは「決定された未来はどこ?」という点ですね。
状況証拠から順を追ってなるべくわかりやすく、且つ論理的に進めてみたいと思います。
<正史はどれか。>
- VRシミュレーションの可能性があるのは2033年8/1~8/4までの船内記録
- この時点では本編1~3周目どれも当てはまる
- シミュではない客観的事実
- すなわち、作中イントロ、EXTRA、白い部屋
- 白い部屋の話では、最終的な生存者は2名(=主人公と縁)
- 2周目が1周目を踏まえたシミュによる選択肢増加とその結末であることは、2周目ラスト・白い部屋で明らか
- 2周目ラスト白い部屋、主人公の「何故またあなただけ生き残るんだ!」発言等がそれを証明
- つまり2周目だけはシミュであることほぼ確定
<じゃあ正史は1周目と3周目どっちよ?>
- 光理のEXTRAだけを除き、他のEXTRAの内容はどのルートに対しても無矛盾
- 光理のEXTRA(=客観的事実)のみ、一瀬視点で3周目の結末を踏まえている
- 参照根拠:一瀬がオニキスを入手した過程
- 8/4深夜に、破損したアルゴフロートに取り付けられたオニキスを発見
- 参照根拠:一瀬がオニキスを入手した過程
- ならば3周目が正史か?
- 作中イントロでは風の島が破損していない
- 少なくとも作中での破損描写はないし、もし破損しているならば"彼"がそれに全く触れないのは不自然
- このルートにおける最終的な生存者は最低でも6名(光理のみ不明)
- →客観的事実との矛盾
- 作中イントロでは風の島が破損していない
- 白い部屋による2周目ラスト・縁の発言及び新聞による報道(=客観的事実)において、生存者は2名「のみ」
- 正規乗員ではない光理などはともかく、6名が生存していた場合、正規乗員である柊乃、灯理、ときわ等を第三者機関の報道でカウントしない理由はない
- ただしCOOSやアリスに感染してる場合のみ、感染者はROMLESにより存在をもみ消される可能性はある
- 3周目が正史とすると、真実を体験している主人公に対して、各ルート白い部屋での縁も生存者2名と改めてわざわざ言う必要性は本来ない
- 3周目が正史とすると、そもそも白い部屋でのカウンセリングのようなシミュを行う動機が弱くなり(2人だけ生き残った結末に納得出来ないからこそシミュを行った)、「生存者2名」とも矛盾する
- 正規乗員ではない光理などはともかく、6名が生存していた場合、正規乗員である柊乃、灯理、ときわ等を第三者機関の報道でカウントしない理由はない
- よって3周目が正史ではない、つまり3周目はシミュの可能性高
<ならば1周目?>
- 2周目はシミュ
- 3周目が正史とすると前述により客観的事実との矛盾
- よって正史は1周目しか残らない?
- では本当に1周目が正史か?
- 1周目では潜水服を着たときわにオニキスを直接持たせた
- ときわと直接会うことでしかオニキスの情報が得られない
- ときわに会うには8/4の風の島04:00以降でしか接触不可
- ならば一瀬の事前によるオニキス入手過程はどこ?(=光理のEXTRAと食い違う)
- このルートにおける風の島爆発の原因は?
- →客観的事実との矛盾
- よって厳密な意味では正史不明
生死不明だけに
<どう解釈すべきか?>
- 1周目が概ね正史(=船内記録)で、その上で主人公のシミュが一部混じっているのではないか?あるいは3ルート全てがシミュ?
- つまり、本当に正確な正史は、作中では通しで語られていない可能性説
- 実はシナリオ構造上におけるただの矛盾
- 個人的にはあんまり採用したくない説(論理的じゃないな)
<矛盾解消の余地は?>
- 1周目が正史とすると、一瀬のオニキス入手過程とその時刻が問題
- ときわが潜水服で浮上中に、手に持ったオニキスを「偶然通りがかった」「破損したアルゴフロート」に「取り付けた」?
- →仮に成功しても、実際の時間軸での経過時刻説明が苦しい
- ときわが潜水服で浮上中に、手に持ったオニキスを「偶然通りがかった」「破損したアルゴフロート」に「取り付けた」?
- 3周目が正史とすると、生存者の数が問題
- 縁と主人公以外、「救出後」に「何らかの原因」で「全員死亡」した?
- →作中を踏まえた根拠に乏しく、単なる想像の域を出ない
- 縁と主人公以外、「救出後」に「何らかの原因」で「全員死亡」した?
<結論>
というわけで私の結論は「正解がない」。
つまり、「最初から制作者はパッケージで答えを言っていた」。
綺麗に戻ったね!HAHAHA!
orz
私の残念なおつむによる記憶を頼りに書いたので、どこか間違ってるかもしれません。これに対する訂正とかツッコミとか、どなたか頼みます。
ルートダブルED曲「Rondo Carrousel」オーケストラアレンジ
7/24はPS Vita版ルートダブル2周年記念ということで。
tmbox.net
Ori and the Blind Forest Definitive Edition
オリとくらやみの森DE。ちまちま進めてましたが、やっとクリアしました。
Ori and The Blind Forest Limited Edition (PC DVD) (輸入版)
- 出版社/メーカー: Nordic Games
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初回クリア後、同じセーブデータですが一応やれることは全部やりました。
結論から言うと、総合的に大変素晴らしいゲームでした。
アクションゲームは苦手なので難易度Easyですが、敵との戦闘よりもステージギミックの突破重視といった感じで初見殺しなど当たり前、Easyだからといっても過剰に接待する気は全くないと言っていいでしょう。その代わり自分でセーブポイントを作り何度でもリトライしてくれたまえーという方針。やられてもGAME OVER等の表示もペナルティも一切無く、瞬時に直前のセーブポイントからやりなおせるので、死ぬことの心理的負担を極力無くしている設計です。要するに死んで覚えろゲーです。私は合計230回死にましたorz
さて、このゲームの要素を順番に感想でも。具体的なネタバレはなるべく書きません。
ボリューム:中程度
15~20時間もあればなんとかクリアできます。アクション上手な人は初見でも10時間切るらしいですが……。
アクション・操作性:比較的容易(後半はちょっと複雑)
最初にマニュアルを見ると操作ボタンが多く尻込みしがちですが、使えるスキルは最初ジャンプと攻撃だけ、ステージを進むごとにスキルが追加されていき、新しいスキルの操作に慣れた頃次のスキルが覚えられる、といった階段状になっているので、バランスはよく調整されています。新しいスキルは大抵その場で使わないと次に進めないステージ構成になっているので、嫌でも慣れます。後半は複数のスキルを同時に使わないと進めない場面も増えてくるので、この辺がプレイヤーの分水嶺かもしれません。
難易度:選択可能・ただし高め
前述のとおりEasyでもちょっと高めな、初回プレイでは歯ごたえ抜群のゲームバランス。ステージ構成もかなりシビアに調整されていて、上はさすがに私には手が出せません。
グラフィック:超美麗
一目見ただけで一発で世界観に没入させる、緻密と言うのもぬるい、すさまじいまでの作りこみよう。2Dアクションのグラフィックとしては最高峰じゃないでしょうか。その分マシンの要求スペックも比較的高めです。低スペックでも設定で解像度を下げればそれなりに動くと思いますが、やはり高解像度で見てほしいですね(私は1920x1080でプレイしました)。因みにこのゲームはUnity製だって。
音楽・サウンド:高水準
全編生オーケストラを贅沢に使ったサントラです。メインテーマ以外の印象がちょっと弱いですが、メインテーマのモティーフを至る所で使っているのでプレイ中は殆ど気になりません。静と動がきちんとなされていて、ここぞという場面できっちり効果を発揮します。サウンドも、洞窟の広いところでは音の残響が多くなるなどの細やかな配慮が行き届いていて、臨場感にさり気なく一役買っています。Limited EditionではサントラCDが付くのでそちらをオススメ。(※DL販売もされています)
シナリオ:良いけど若干弱い
元々言葉が足りないというより最小限に絞っている印象なので、初回では若干わかりづらいです。日本語訳もあまり良い訳とは言えないので(直訳気味)、せめて訳のクオリティだけはもう少し頑張ってほしかったところ。あと日本語だとMSゴシックっぽい味気なさすぎるフォントなので、せっかく素晴らしい世界観なのだからフォントデザインにもこだわって欲しかったですね。また、Definitive Editionではナル(主人公オリの育ての親)の過去が明らかになり、ストーリーの補完上結構重要なポジションですが、ステージ構成上寄り道的扱いでこれを見なくてもクリア出来てしまうので(私は1周目やらかした)、是非ステージを隅々まで探索してからクリアしてください。
リプレイ性:弱い?
縛りプレイとか高難易度チャレンジャーとかRTAとかのガチ勢はまあさておき、ステージ中の隠し要素もスキルの育て方次第でマップ上から看過できてしまうし、周回要素は殆ど無いに等しいです。一般プレイヤーはよくて2周でしょうか。どちらかというと上級者やドM向けですね。
おまけ要素:あり
メイキングムービーやレコーディング舞台裏など、ムービーは合計40分以上の結構なボリューム。メイキングはゲーム開発の裏側がちょっと知ることが出来て、プログラマや開発者などは参考になるかもしれません。因みに、おまけと言っても多くは最初から見られるので(イベントシーンとかはロックされてるけど)やりこみ対象ではないです。ゲーム中のおまけ要素としては隠し通路とかですが、前述のとおりスキル次第で見破れるようになるのであまり隠れてません。
まとめ
大作ではないけれど、ものすごく丹念に作りこまれた宝石のような作品。難易度にめげず是非プレイしてほしいです。
オリとくらやみの森 メインテーマアレンジ
Definitive Editionをただいま絶賛プレイ中。Easyでも意外と歯ごたえあります……(私がヘタすぎるだけですが)。
tmbox.net
追記:SoundCloudにも上げておきました。
オリジナル曲「Waltz of a noble cat in a dream」
新曲です。ピアノ強化期間。